始まりそして終わり

この数年寝ている以外はほとんど仕事をしていた。
休みがなくてもプライベートな時間がほとんどなくてもかまわず走り続けた。
プライベートと仕事の境目がない仕事。完全に仕事中心の生活。
でもやっぱり体力的にも精神的にも限界が来た。
エネルギーを補給しないといい仕事はできない。
自分の人生を考え直そうとしていた時にちょうど現れたのが彼。
彼といると仕事から解放された。それは久しぶりの感覚。
このまま彼といっしょに生きてゆけたら幸せだろうなあって。
でも超遠距離な私たちは、今年に入ってさらに会える機会が少なくなる。
お互いが会えるように工夫しないと。
今の仕事を少しずつシフトチェンジして、彼のいる場所でも仕事出来るように考えようとしていた。
でも彼は違った。ステディな関係を望んでいないのだ。誰とも。
会える時に会って楽しめる関係がいいと。

関係が始まって半年弱、私たちはこの関係についてお互いに言及することはなかった。
言葉にしなくても相手の気持ちを感じることも出来るし、実際安心出来ていたから。
不安になることもあったけど、あんまり考えないようにした。
そもそもそれが間違いだったのか？

今年に入って少しずつ自分の気持ちをメールで伝えるようになった。
日本に帰ってきたときには出来るだけいっしょにいたいとか、いっしょにいれるように工夫しようとか。
メールの返事はきてもそういう内容に関する返信はなし。徐々に不安がつのる。。。
向こうで好きな人でも現れたかな？私にもう興味なくなったかな？
彼といっしょに自分の人生を考え直そうとしていた矢先。
そして久々に会って切り出された彼の告白。半年もつき合ってて言い出せなかったのは、この関係を失いたくなかったからとか。誰にも執着しない、出来ないのだとか。。
自分は誰かとまともにつき合えるような男ではないという話が続く。

ふざけるなっ
ちゃんとつき合う気がないなら先に言え！
じゃあ正月なんでこっちに来た？

と言いたいところだが、その場では頭が混乱してどうしていいか分からない。
そして彼は私に答えをゆだねる。ずるい男。
私は今答えを出す時じゃないと思うと伝え、帰路についた。
しかし、次に会えるのはまた１ヶ月以上先。新幹線の中で頭を整理しようとしても、グルグルとまわって答えがでない。
離れていたとしても人生のパートナーとして心の支えとなる人が必要だと考えている私。
結婚が目標ではなくて、二人にとってのいい環境をどうつくっていけるか、関係を育んでいくなかで考えていければいいのだけれど。相手にその気がないのであれば当然のことながら無理。ってことは終わるしかないか。。。いやいや相手は離婚や前回の恋愛のトラウマで相当傷ついてるから、誰も信頼出来ないのであって、もう少しがんばってみたら彼も変わるかも？いや彼が変わるかどうか分からないのに待ってるなんて無理。変わったとしてもその時に選ぶのは私じゃないかも？劇的な出会いがあれば彼はすぐに変わるのでは？
だから私は役不足だったんだ。。。でも彼のあの時のあの態度は私を思っていてくれたんじゃないの？
こんな感じでグルグルらちがあかない。
そして自宅に到着。頭が割れそう。。
もともと白か黒かはっきりしないと嫌な性格。一人では限界と親友に電話。
彼女の答えは「NO!　そんなのさっさと終わらせなさい」と。
すでに思考が停止してくたくただった私は、その返答にあっさり納得。
このまま１ヶ月同じ状態が続くのはごめんだ。

「終わりにすることにしました。」とメールを送信。

そして地獄の日々が始まった。

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